ハーモニカとクロマチックハーモニカが誕生した年は?

ハーモニカとクロマチックハーモニカの、それぞれ誕生した年について簡単に記したいと思います。

大正時代発行の楽譜集(右)

ハーモニカは、1821年にドイツのベルリンで、当時16歳の少年がハーモニカの原型を試作したと言われています。彼はオルガン職人の息子だったそうです。
1827年に南ドイツのトロッシンゲンという小さな町で、時計職人がほぼ現在のハーモニカと同じものを手作りで製造します。その後事業としてハーモニカの製造がはじまりました。
一般的には、1827年がハーモニカの誕生年とされています。
1857年に、HOHNER社の創業者マティアス・ホーナー氏がハーモニカの製造方法を習得し、同社を設立。商業生産をはじめました。

ハーモニカが日本に輸入されたのは1895年(明治29年)頃とのことです(明治24年という説もあり)。その後、1910年(明治43年)に東京でハーモニカの国産第1号が生産されました。


クロマチックハーモニカの生産が開始されたのは1924年、HOHNER社によって生産がはじまりました。
日本では、1936年(昭和11年)にトンボハーモニカ製作所が国内ではじめてクロマチックハーモニカを製造し、当時は4円で販売しました。
ちなみに、昭和11年頃の国家公務員の初任給は75円とのことなので、手の届かない金額ではなかったことがうかがわれます。


以上、簡単にではありますが、ハーモニカとクロマチックハーモニカが誕生した年と、日本で製造が開始された年などについて記してみました。
ハーモニカの歴史について少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。

※画像の楽譜集は、クロマチックハーモニカ講師でハーモニカ友の錦織のり子さん所有のものです。大正時代に発行されたもののようです。
なお、画像のハーモニカはシリウスなので最近のものです。