発表会の選曲を考える

発表会が終わってまだ2週間ほどですが、すでに11月のおさらい会や各種イベント、そして、早い方は来年の発表会の曲目をすでに考え始めておられます。
選曲は演奏の出来を大きく左右するので、みなさんじっくりと選んでおられるようです。

私が思うのは、できれば次の本番までに2,3曲程度レパートリーのストックがあるとよいということです。

伴奏に合わせるとずれてしまうことのある方は、ずれにくい曲とずれやすい曲にわかれてくる場合が多く、ある程度曲のリズムや難易度で予測はできるものの、一見シンプルと思われるパターンでも思わぬ落とし穴がある場合もあり、着手してみないとわからないことも多いです。
ご自身のお気に入りの曲でいくつかのストックがあれば、より伴奏に合わせやすい曲を選ぶことが出来、安心です。

また、本番が生演奏なのかカラオケなのかで、より映える曲というのも変わってくる場合もあるかと思います。
原曲の伴奏が、例えば打ち込み系音源を多く用いている場合はピアノトリオの生演奏では原曲の雰囲気を再現しきれない場合もあります。
逆に、ジャズスタンダード曲などでセッション的雰囲気を出したい場合は生演奏の方が向いているかと思います。

あと、本番では緊張は付きものなので、どの程度リスクを背負うかということも検討する必要があるかもしれません。
緊張しやすい方は、難しいフレーズの多い曲を選ぶとそれがプレッシャーになってしまうので、余裕を持って演奏できる易しい曲を選ぶのが安心です。
ただ、好きな曲、憧れの曲というものもあると思います。発表会はお金を払って出演しているわけですから、失敗を恐れず思いきってチャレンジすることも決して悪いことではないと思います。

途中でロストするリスクをなるべく少なくしたいという場合は、あまりテンポが速くない、八分音符中心のリズムで構成された楽曲を選び、もし途中で少しミスをしても見失いにくい曲にしておくと安心です。
(「ロスト」とは、曲の途中でどこを演奏しているのかを見失ってしまうことです。経験を積み、たくさんの楽曲を演奏することで耳も徐々に鍛えられ、多くの方がミスをしてもロストしにくくなってきます。)

2,3曲のストックがあれば、そこからそのイベントに最適なものや安心して演奏できるものなど、その時々で重視したい目的の曲を選ぶことが出来ます。
はじめて発表会に出る場合は難しいかもしれませんが、2回目以降の方は検討してみられてはいかがでしょうか?

参考にしていただければ幸いです。

注) レッスンに通われている方は、先生のご指導の下で練習に励んでください。独学の方におかれましても、あくまで参考とし、ご自身にあった方法で練習を進めてくださいますよう、お願いいたします。

受講生のみなさんへ
当教室では受講生のみなさんに好きな曲を演奏していただきたいので、こちらから曲目の指定をすることは基本的にありません。
何を選んでよいのかわからない場合などはどうぞお気軽にご相談ください。
(当教室推薦の曲集については、練習ファイルをご参照ください。)