【クロマチックハーモニカ入門#017】タンギングの基礎と喉によるタンギング
当連載は、私がレッスンで使用しているメモをまとめたものです。続けて読んでいただくと入門テキストになります。短い練習曲も公開しています。
初心者の方はテキストとして、経験者の方は復習教材としてご利用いただければ幸いです。
タンギング
タンギングの基礎
タンギングとは、意図的に音と音を切ったり、音の頭にアクセントを入れることです。タンギングが必要な場面は主に下記の通りです。
① 同じ音が続くとき。
② アクセントを付けたい場合。
③ シンコペーション(強拍と弱拍の位置を本来の場所からずらしてリズムに変化を与えること)の表現。
④ 次の音の穴番号が離れている場合、間の音が入らないようにするため。
(ただし、極力レガートさを損なわないよう軽めに入れること。)
タンギングの種類は、「喉によるタンギング」、「ノーマルタンギング」、「ハーフタンギング」があります。(詳細は後述)
参考書籍:徳永延生著『ポピュラー クロマチックハーモニカ』
喉によるタンギング
・「ウ(U)」と発音する要領でタンギングを入れます。
・舌を使わないので、音色を損なわずソフトに入れられるのが特徴です。習熟度にもよりますが、速さにはやや弱いです。
・タンギングを入れたときに、低く「ウ」と聞こえていれば正しくできています。
・喉にあたりを付ける感じです。「ウウウ」から徐々にひそひそ声にするとわかりやすいです。注意)喉を痛めない程度に確認してください。
練習No.13
チェックポイント
・基本的に、ポピュラークロマチックハーモニカの場合においては、必要な場面①〜④以外ではタンギングを使いません。最初は「フ(Fu)」(タンギングを入れない)となります。
・タンギングを入れるときは、基本的に息は吐き続ける、もしくは吸い続けます。息自体を止めないように注意しましょう。
・なお、このチェックポイントは、以降のタンギングでも同じです。
練習No.14
チェックポイント
・ここで使用する「喉によるタンギング」は、タンギングの基礎で説明した1〜3までのタンギングとは明らかに違う、ごくごく軽いものです。喉の奥でのあたりをほとんど付けません。
(講師の先生によっては、タンギングに分類されない方も少なくないと思います。)