【クロマチックハーモニカ入門#003】単音の鳴らし方1
この連載は、私がレッスンで使用しているメモをまとめたものです。続けて読んでいただくと入門テキストになります。短い練習曲も公開していく予定です。
初心者の方はテキストとして、経験者の方は復習教材としてご利用いただければ幸いです。
単音の鳴らし方1
タングブロック奏法とパッカー奏法
・クロマチックハーモニカの咥え方には、主に2種類あります。
・4つ程度の穴を咥えて舌で鳴らさない音をふさぐ→タングブロック奏法
・1つの穴を狙いうちで咥える→パッカー奏法
・タングブロック奏法は主にクラシック系奏者が多く用いる奏法で、美しく大きな音を出すことができます。また、重音や分散和音など高度な奏法にも対応しています。
・パッカー奏法はポピュラー・ジャズ系奏者が多く用いる奏法です。舌を自由に使うことができるため、1音1音に表情を付けやすく、舌を用いたベンド奏法やベンドビブラートなどを用いることが可能です。本書では、パッカー奏法で進めていきます。
咥え方(パッカー奏法)
・「タコの口」もしくは、「ゆ」と発音するときの様な唇の形にします。唇の内側を少し突き出し、縦方向に軽くめくり上がらせる様にします。(イラスト参照)
・唇の内側をマウスピースにあてて軽く密着させるようにします。このとき、少し下唇を突き出すようにするとよいです。おちょぼ口になると横から息が漏れやすいので注意しましょう。
・顎は引かず、前側の首の皮を伸ばすイメージにするとよいです。このとき、肩が上がらないように注意してください。
・舌根は力まず楽にしておきます。頬や喉、顔全体も緩めておきましょう。
・顔の面とハーモニカを垂直にし、息が真っ直ぐ楽器に伝わるように咥えてください。
(「単音の鳴らし方2」へ続く)