恥ずかしさの殻

以前、自宅での家族の目が気になり恥ずかしくて適正な音量で練習できない方がいらっしゃるということを記したと思います。
(該当記事→「自宅練習での音量」)

同じ生徒さんなのですが、未だ他の生徒さんに比べて出される音が1/3くらいと非常に小さいです。
以前から鼻からも息が抜けてしまわれていたのでそのせいかと思うのですが、先日、「これ以上無理と言うくらい思い〜っきり大きな音を出してみてください!」と指示させていただき、適当な穴番号(中音域)を吹き吸いしていただきました。
すると、鼻から息が漏れることなく、大きな音が出るようになりました。
ひょっとして、と思ってご本人に「音量を制限するため、無意識で鼻から息を抜いてしまっていると言うことは考えられませんか?」とお聞きしてみました。
ご本人は、「考えてみたら、そうかもしれない…」とのこと。

その方はそろそろ入門テキストから課題曲に移られる頃なので、人前で演奏するようになることもそう遠いことではないと思います。
ご本人が望まれる場合、今のうちに恥ずかしさの殻を破って、ステージでも最高のパフォーマンスができるようになっておいてほしいと思いました。

鼻から息が抜け、音が小さいということがメンタルによるものなのかまだはっきりとはしないのですが、可能性は高いように感じています。
ご自宅の環境は昼間なら大きな音を出しても本来は大丈夫だそうなので、しばらくの間練習前に思いっきり大きな音を出してからはじめてもらうようにアドバイスさせていただきました。
(私が同じことをすれば一発でリードがダメになりそうなのですが、現段階でその生徒さんの場合はそれでようやく他の生徒さんと同じかちょっと大きめくらい。それに、万一それでリードの1枚2枚ダメにしても、それ以上に得られるものがあるはずだと私は思っています。)

今はわかりませんが、私の中学時代は運動部に入部すると声出し練習というのがありました。
最近小学校でテニスを教えていて、その生徒さんに少し共通した部分を見つけた気がしたのでした。

鼻から息が抜けてしまわれる癖が改善されることを目指し、私も最善の方法を引き続き考えていきます。