ローリングと舐める動作はセットで!

徳永延生先生のテキスト「ポピュラー クロマチック・ハーモニカ」の冒頭には(7頁くらい?!)、「ローリング」と言ってハーモニカを移動させるときに唇の前で弧を描くようにハーモニカを動かすということが書かれています。
ハーモニカを真横に引くのではなく、だからといって手首だけでハーモニカの角度を変えるのでもなく、ハーモニカを唇に軽く押しつけながら大きく弧を描くように手首を柔らかくして動かすのがポイントになります。そのとき、首や顔は微動だにさせないでください。
この動きがうまくできない方にはいくつかパターンがあると思っているのですが、主なものはだいたい下記の内容になるのではないでしょうか。

1.ハーモニカが動かず首や頭が動いている。
2.手首が硬く、真横に動かしてしまう。または、動かすときに軽くハーモニカを唇に押しつけることがうまくできていない。
3.ほぼ手首だけが動いていて、ハーモニカの角度が変わるだけで横への動きがない、または著しく少ない。 (流派?!によって、カーブの度合いは微妙に違うかも??)
4.唇を舐める動作がない、もしくは極端に少ないため唇が乾き、そのため滑らかにマウスピースを動かすことができず、微妙にマウスピースが唇から離れてしまう。

どうも、意外と4番目のパターンの方が多いような気がしています。
しつこいくらいに「2または4小節に一度はぺろっと唇のキワの部分を舐めてください」とお伝えするのですが、吹くことに必死になられてできずにいる方が多いようです。
ペロの動作も込みで吹けるテンポまでメトロノームの値を下げてもらうようにもお伝えするのですが、それでもなかなかできないという方はいらっしゃいます。

穴番号の移動の時に唇がマウスピースから離れると安定した移動がしにくいですし、唇が離れることでなお乾きやすくなり、滑らかな動きがより一層しにくくなるという悪循環に陥る可能性もあるのではないかと思います。
思い当たる節のある方は早いうちに直されることをおすすめします。

 注) レッスンに通われている方は、先生のご指導の下で練習に励んでください。独学の方におかれましても、あくまで参考とし、ご自身にあった方法で練習を進めてくださいますよう、お願いいたします。
また、この記事はパッカー奏法を前提に書いています。ローリングについてはタングブロック奏法との共通点もあると思いますが、ご自身で判断してくださいますようお願い申し上げます。

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