替え指奏法の弊害?!

シドシやミファミ等々のフレーズを速く吹きたいときにとても便利な替え指奏法*ですが、中にはあまり向いていないフレーズもあるのではないかと考えています。
(*:C調のクロマチックハーモニカの場合、ドやファをシ#、ミ#として、スライドレバーを押した状態で鳴らすことです。)

例えば、ソラッシbッドッレッミbッ・・・といった♭系の調のシンコペーションの場合、ドを替え指にするとソ以外を吸い続きで演奏できますし、シとドは隣同士で吸いのレバー押しになるので楽になるように思えるのですが、上手くタンギングを入れないとシンコペーションの感じが出にくかったり、粒が揃わずリズムが乱れてしまいやすくなる様です。
生徒さんがこのようなフレーズを全て替え指に変更して演奏されており、シンコペーションのリズムがかえって吹きにくくなっておられることに気づきました。
また、シンコペーションでなくても、シbドミbと粒をそろえて吹きたい場合など、替え指にすると吸いのレバー押しで隣に移動するだけで演奏できるので楽ですが、かえって粒が揃いにくくなってしまうことも考えられるのではないかと思います。(アドリブフレーズなどで、高速で滑らすような場合は効果的)

曲の速度その他で違ってくるとは思いますが、やみくもに替え指を使うのは逆効果の場合もあるのではないかと思います。
よろしければ参考になさってください。

注) レッスンに通われている方は、先生のご指導の下で練習に励んでください。独学の方におかれましても、あくまで参考とし、ご自身にあった方法で練習を進めてくださいますよう、お願いいたします。