録音環境とハーモニカの録り方について
前回、私も悩み中ということで、ハーモニカの音を大きく録ることについて記しました(該当記事→こちら)。いろんな意味で不満はかなりあるものの、大きく録るということはある程度実現できている様です。
今回は、私の録音環境とおすすめの録音方法について、DTMの師匠からいただいたアドバイスも交えて記したいと思います。
※以下は、現段階での私の個人的な見解ですので、他の方法、ご意見もあるかと思います。参考にしてくださる方は、ご自身の耳で確認しながら行ってくださいますようお願いいたします。
(つづき)
録音のときの状況としましては、ヘッドフォンでマイナスワン(カラオケ伴奏)を聴きながらハーモニカを吹いています。そのとき、ハーモニカの音のモニタ(返し)はしていません。
理由としましては、ヘッドフォンをしていてもいちおうハーモニカの音は聞こえますし、エフェクト(リバーブ)などを後がけ(録音後の編集段階でエフェクトをかけること、つまり録音の時は素の音で録ります)しているため、モニタしても実際編集するときとは音の感じは違ってしまうからです。
もしかしたら、読者の皆さんは、ヘッドフォンは使わずハーモニカの音とマイナスワンの両方をスピーカから聞こえる状態で録音しておられる方が多いかもしれません。
お好みによる部分もあるかと思いますが、そうするとマイクでスピーカから聞こえるマイナスワンとハーモニカの音を拾ってしまうことになり、わずかかもしれませんがその分ハーモニカの音自体が小さく録れてしまうことになります。また、厳密に言うと2重で音が鳴ってしまうことにもなります。
(あえてその2重になる感じをミキシングに利用するという手法もあるかもしれませんが、一般的にはなるべくライン録りに近い状態で録った方が編集はしやすいと思います。)
次に、録音の時のDAWソフト側のセッティングですが、サンプリングレートとビット解像度はなるべく高く設定しておきます。ただし、特に前者かと思いますが、あまり高くしすぎるとマシンのパフォーマンスに影響してしまうので、その辺はお使いのマシンと相談しつつなるべく高い設定で、ということになるかと思います。
CDに焼いたりする場合などは44.1kHz・16bitと決まっているので、ミックスダウンのときにはこの値で書き出します。
このとき、書き出し時のビット数を変更することでの音の劣化を防ぐため、各DAWソフトにディザリングという処理をするプラグインが用意されていると思うので、これをマスタートラックの最後に差しておくとよいです。(Cubaseの場合は画像の「UV22」というプラグインです。クリックで拡大します。)
※ディザリングのプラグインはDAWソフトによって名称や設定方法が違います。検索サイトから「ディザリング ○○○」(○○○はお使いのDAWソフト名)などと入力して検索するとよいかと思います。
また、ハーモニカの音は、マイクとオーディオインターフェイスをつないでいるシールドを経由することで音痩せしてしまいます。なるべく信頼できるメーカで丈夫なものを使うようにするとよいです。(ちなみに、私はMONSTERのものを使っています。個人的には、機材を買ったときにおまけでつけてもらうような細くて頼りない感じのシールドはあまり使わない方がいいと思います。)
最後に、録音後のモニタリング環境も見直してみましょう。スピーカだけでなく、ヘッドフォンでも確認してみることがおすすめです。また、スピーカの位置はなるべく左右のスピーカと自身の頭の位置が、上から見て正三角形になるようにし、耳の位置と高さをあわせます。これについてもいろんなサイトで詳しく書かれているので、検索サイトからたどって確認されると勉強になると思います。
DTMの師匠からは他にもいくつか教えていただいているのですが、すぐに実行していただくことができそうな内容を記しておきました。
私はこの記事の内容はほぼ実行済みですがそれでもまだまだ満足はいかないので、あとは編集の技術を磨いていかないといけないのかなと思っております。よろしければ参考になさってください。
ハードウエア、ソフトウエアの環境一覧(今日現在の自宅での環境)
マシン:Apple Mac mini (Late 2012) 2.3GHz intel Core i7、16GB(メモリ増設済み)
DAW:Steinberg Cubase Pro 8
オーディオインターフェイス:Steinberg UR44
マイク:SHUER SM58(または、58BATA)
ヘッドフォン:SONY MDR-CD900ST
スピーカ:YAMAHA HS50M