リードは正直だった、、

ある生徒さんの漆ハーモニカ、5番吹きレバー押しの音(ド#)を鳴らすとビリビリと異音がします。
修理しようとして私が何度いろんな吹き方をしてみても再現性が出ないので修理できず困っておりました。(いちおう、リードの隙間の汚れを取ったり、バルブを交換してみるも効果無し、、)

ただ、その生徒さんの吹き方、おそらく舌根の力みか喉の開きが十分でないため音が硬い感じであることが気になっており、もしかしたらそれが原因なのではないかと疑っておりました。
以前に記した「亀の首」や「喉を開くには、、、」等の内容はすでに実行していただいていたのですが、少し時間を取って再度練習してみました。
亀の首をするときに、上体が無意識的に前へ出てしまわれるので、肩を残してリラックスさせて首だけ前方へ移動させていただいたところ、ご本人にもわかるくらいに音色がやわらかい印象に変わりました。
そしてなんと!!さっきまでビリビリと鳴っていた5番ド#がきれいに鳴るようになりました。

その後、何度鳴らしてもらっても再現性は出なくなりました。
ただ、曲の練習に入ると、細かいフレーズに差し掛かったときに再び音が硬くなりはじめ、また同じ音がビリビリと鳴りはじめました。
今は、細かいフレーズのときも正しいアプローチを維持できるように練習していただいています。 
どんな吹き方でも再現性が出なくなる方法はあるのかもしれませんが、私たちが思っていた以上にリードは正直だったようで本当に驚きました。