【ハーモニカラジオ】ボリューム(音量)のコントロール #028

クロマチックハーモニカ初心者、中級者の方向けの音声コンテンツです。
ラジオ感覚で聞くことができて練習のコツがわかるコンテンツを目指しています。

文字を読みたい方、YouTube動画で視聴したい方のために、ブログ(末尾参照)、YouTube動画もご用意しています。

生徒さんのレッスンをしていると、ボリューム(音量)のコントロールが苦手な方がときどきいらっしゃいます。体幹を使って音を出すことができていない場合が多いのではないかと思うのですが、原因は同じでも2つのパターンにわかれてくるように感じています。

2つのパターンとは、常に音が小さめで大きな音を出すことができない方。そして、逆に常に音が大きくて小さい音を出すことができない方です。いずれも、体幹を使うことができていない場合が多いと考えています。

音が小さいタイプの方が無理に音を大きくしようとすると、不要な部分に力が入ってしまうなどする可能性があるので、まずはロングトーン練習などで体幹を使って音を出す練習を地道に続けていくことが必要だと思います。がんばって音を大きくするのではなく、口腔内もしくは頭蓋骨全体に音を響かせることで、自然に無理なく大きな音が出ることを目指すとよいです。
ロングトーン練習(1つの音を長く伸ばす)のときに、まずは息を吐く(吹き音)を意識し、お腹を一定の腹圧で押して息を吐くようにします。息を吸うとき(吸い音)は、お腹を押すのをやめてほんの少しだけお腹をゆるめ(完全に緩めない)、自然に息が入ってくることを感じてください。慣れてくると、息が入るのを背中やお腹で補助することができるようになってきます。
これは、数ヶ月から半年間できるだけ毎日続けることで、少しずつコツをつかむことができます。長期スパンで取り組む必要があります。

小さい音を出すことが難しく常に音が大きめの方や、ロングトーンやスローテンポの曲のときだけ音が大きくなったり、速いフレーズになると音量が極端に落ちてしまう方の場合、ロングトーン練習のときに半分くらいの音量を一定に保って鳴らす練習をしてみられるとよいです。これも、数ヶ月から半年間できるだけ毎日続けてください。

一度試していただくだけでも、普段よりお腹周りを使って鳴らしていることを実感すると思います。これは、普段体幹をあまり使えていないということになるので、常にこの状態で演奏できることを目指します。

曲の演奏でダイナミクスをつけるときに、ピアノ(音量を小さく)の表現をするとき口先でそーっと鳴らすようになってしまわれる方がいらっしゃいますが、音が細くなってしまったり音量を一定に保つことが難しくなったりします。
また、フォルテ(音量を大きく)の表現の時は、音を大きくと言うより響かせるというイメージで演奏されると美しい音色になるのではないかと思います。
特にパッカー奏法の場合は音量の差を付けることが難しいと思うので、しっかり意識して取り組んでいきたいものです。

以上、参考にしていただけましたら幸いです。ありがとうございました。

注) レッスンに通われている方は先生のご指導の下で練習に励んでください。独学の方におかれましても、あくまで参考とし、ご自身にあった方法で練習を進めてくださいますよう、お願いいたします。