【ハーモニカRadio #006】穴番号は必要?

クロマチックハーモニカ初心者、中級者の方向けに、音声コンテンツを発信しています。今回は第6弾です。
今回は、教室のオープンチャットで話題になった穴番号について取り上げたいと思います。

ラジオ感覚で聞くことができて練習のコツがわかるコンテンツを目指しています。
文字を読みたい方、YouTube動画で視聴したい方のために、ブログ(末尾参照)、YouTube動画もご用意しています。
取り上げて欲しい内容などありましたら、お寄せいただければと思います。
よろしくお願いいたします。

まず、クロマチックハーモニカの「穴番号」というのは、主に五線譜の音符の下に記載されている、楽器本体に刻印された数字に対応した印のことです。一般的に、普通の数字(1、2など)の場合はその数字に対応した穴を吹く、数字に○がついているもの(①、②など)はその穴を吸います。それらに下線が引いてある場合は、吹きまたは吸いながら本体右端にあるスライドレバーを押します。
※教本等によっては表記方法が違う場合もあります。

一般的なC調のクロマチックハーモニカでは、例えばドの隣がレではなく同じ位置で吹き吸いを切り替えるだけになりますが、レからミへは隣に移動する必要があり、音階が横に配列されているわけではありません。
なので、クロマチックハーモニカ初心者の方は穴番号の記載された楽譜で練習することを勧められることが多いと思います。

個人的には、音符の位置や音名から相対的な位置関係を常に意識できていれば、穴番号にこだわる必要はないと思っています。替え指(シ#としてド、ミ#としてファを鳴らすこと)や、4と5(または、8と9)など隣同士の穴で同じ高さのドが出る箇所において、フレーズや表現にあわせて適切に選択できていれば大丈夫だと思います。

しかしながら、楽譜が読めない初心者の方にとって、音符の高さを読むこととその音の穴番号を理解することの両方を同時に行うことはかなりハードルが高いのではないかと思います。
いろんな意見があるとは思いますが、私個人の意見としては、慣れるまでは音符の下に穴番号を記載して練習してもよいと思いますし、それをお勧めしています。
ちなみに、私自身や長年受講してくださっている生徒さんの経験から、音階練習を続けて身につけることで、時間はかかりますが穴番号がなくても音符の高さから穴番号を判断することができるようになります。

私の意見としては、一生穴番号を記載していても問題ないと思っています。個人の目標が、楽しくハーモニカを続けられて曲がある程度吹ければよいということであれば、穴番号があっても目標は十分達成できるはずです。

穴番号なしで楽譜を読むことができれば、目の前の楽譜ですぐに演奏することができてとても楽です。ただ、慣れるまでに時間と労力がかかりますし、逆に穴番号(位置や吹き吸いレバリングの動作)が曖昧な状態で無理に穴番号のない楽譜で練習することで、不要な動きをしてしまったり探り吹きのような癖がついてしまうというリスクがあるように思います(もちろん、信頼できる先生に習っておられる方は大丈夫だとは思いますが)。

長くなりましたが、私の穴番号に対する見解はだいたい次の通りです。

  • 音符の位置(高さ)や音名から相対的な位置関係を常に意識できていれば、穴番号を楽譜に記載したり穴番号を意識して練習することにこだわる必要はない。
  • 初心者の方にとって、音符(高さ)を読むこととその音の穴番号(位置や吹き吸いレバリングの動作)を理解することの両方を同時に行うことはかなりハードルが高いので、慣れるまでは音符の下に穴番号を記載して練習するのがお勧め。
  • 個人の目的や目標が楽しくハーモニカを続けられて曲がある程度吹ければよいということであれば、無理に穴番号のない楽譜に慣れる努力をする必要はない。
  • 音階練習を続けて身につけることで、時間はかかるが穴番号の記載がなくても音符の高さから穴番号を判断することができるようになる。ただし、正しい練習方法で練習をすることが必要。

以上になります。あくまで私個人の意見ですが、参考にしていただけましたら幸いです。