【ハーモニカRadio#002】単音の鳴らし方 基礎編
クロマチックハーモニカ初心者、中級者の方向けに、音声コンテンツを発信していくことにしました。今回は第二弾です。
ラジオ感覚で聞くことができて練習のコツがわかるコンテンツを目指しています。
文字を読みたい方、YouTube動画で視聴したい方のために、ブログ(末尾参照)、YouTube動画もご用意しています。
取り上げて欲しい内容などありましたら、お寄せいただければと思います。
よろしくお願いいたします。
タングブロック奏法とパッカー奏法
クロマチックハーモニカの咥え方には、主に2種類あります。
・4つ程度の穴を咥えて舌で鳴らさない音をふさぐ→タングブロック奏法
・1つの穴を狙いうちで咥える→パッカー奏法
タングブロック奏法は主にクラシック系奏者が多く用いる奏法で、美しく大きな音を出すことができます。また、重音や分散和音など高度な奏法にも対応しています。
パッカー奏法はポピュラー・ジャズ系奏者が多く用いる奏法です。舌を自由に使うことができるため、1音1音に表情を付けやすく、舌を用いたベンド奏法やベンドビブラートなどを用いることが可能です。ここでは、パッカー奏法で進めていきます。
咥え方(パッカー奏法)
いわゆる「タコの口」もしくは、「ゆ」と発音するときの様な唇の形にします。唇の内側(粘膜の部分)を少し突き出して中心に寄せ、縦方向に軽くめくり上がらせる様にします。
唇の内側をマウスピースにあてて軽く密着させるようにします。このとき、少し下唇を突き出すようにするとよいですが人によって違う部分もあるので、上手く行かないと思った場合は無理にしなくてよいです。
おちょぼ口になると横から息が漏れやすいので注意しましょう。
顎は引かず、首の前側の皮を伸ばすイメージにするとよいです。喉の前あたりに空間を作るようにイメージします。このとき、肩が上がらないように注意してください。
舌根は力まず楽にしておきます。頬や喉、顔全体も緩めておきましょう。力まず呆けた顔くらいでもよいです。
最初のうちは、顔の面とハーモニカを垂直にし、息が真っ直ぐ楽器に伝わるように咥えてるようにしておくことをお勧めします。
鳴らし方
吹き音を鳴らす時は、お腹から温かい息を「ホー」と吐くときのようなイメージで吹きます。吸い音の時は、吹き音の時の口の中の形を最小限の力でキープし、出した空気をそのままお腹に戻すようなイメージで腰から息を吸います。
口の中はなるべく広くキープして上顎と舌の腹は遠ざけ、上と下の前歯の隙間を可能な範囲で開けておきます(人差し指1本分くらいが目安)。
但し、低音域では口の中を狭くして鳴らす方法もありますので、詳しくは低音域の鳴らし方にてお伝えします。
※暖かい息を「ホー」もしくは「ハー」と吐くようにすると自然に舌の腹が落ちくぼみ、上顎との距離が広がります。
常に、口からお腹までが1本の太いパイプでつながれているようにイメージします。途中で喉を絞めたり等空気の通りを妨げたりしないようにします。
また、吹き吸いで、顎、口の中、唇、上半身(前後に揺れる等)が動かないようにしましょう。
吹き吸いの切り替えは口ではなく基本的にはお腹で行いますが、無理にお腹をペコペコと動かそうとする必要はありません。