オンラインセッションができる「SYNCROOM」を使ってみた

先日、YAMAHAからリリースされたオンラインセッションアプリ「SYNCROOM(シンクルーム)」を使ってみました。
数年前からNETDUETTOというβ版のアプリがリリースされていましたが、これの正式版と考えてよいみたいです。
NETDUETTOのリリース直後から使っていたので、目新しいことはあまりなかったのですが、そもそもどのようなアプリなのかと言うことと、SYNCROOMでは何が変わったのかということを簡単に記したいと思います。

「SYNCROOM」で何ができるの?

ログイン直後のSYNCROOM

オンラインでセッションを行うためのアプリケーションです。
オンライン通話のアプリはSkypeやZOOMなどが知られていますが、これらはいずれもレイテンシー(音の遅延)が発生するので、通話はできても合奏、セッションには向いていません(というか、はっきりわかるくらい音がずれるので気持ち悪くて無理です)。

NETDUETTO、SYNCROOMともに映像は出ませんが、レイテンシーがかなり抑えられていて、セッションが可能になっています。
ただし、いずれもオーディオインターフェースとASIOドライバ等の使用が必要です(詳細は、末尾に記載の公式サイトを参照)。

アプリを立ち上げ、主催者がルームを作ります。参加者はルーム名を指定して入室し、演奏を行うことができます(パスワードの設定も可能)。
音量の調節や、マイナスワン(カラオケ)などオーディオデータを流すこともできます。

SYNCROOMがリリースされて変わった点

NETDUETTOとの違いは以下の通りのようです。

  • YAMAHAのアカウントを取得してログインが必要になった
  • メトロノーム機能追加
  • 録音機能追加
  • リバーブ機能追加
  • β版のAndroid版が出た など

Android版が出たのは画期的だと思います。iOSでない理由は、iPhoneが5Gに現段階で未対応だかららしいです。今後は対応も視野に入れているのでしょうか。
今のところ、パソコンは有線、Androidもwi-fiでの利用が推奨されていて、4Gでは厳しいみたいです。
Androidの場合、オーディオインターフェースの機種によっては使用できない場合があるので注意が必要という情報もありました。
あと、私たちハーモニカ愛好家にはリバーブ機能の追加もありがたいのではないでしょうか。


個人的に気をつけた方がよいと思ったことは、オーディオインターフェースの選び方です。
SYNCROOM利用のために購入される場合、INPUT2を使いたいときはSteinberg製品が安心かもしれません。
他社製品ですと、INPUT2以降が認識しない場合もあるみたいなので注意が必要です(数年前にNETDUETTOで試したのですが、スタジオのUR44では認識していましたが、自宅で使っているMOTU製のものはダメでした)。
現在は仕様が変更になっている可能性もあるので、ご購入前によく調べられるとよいかと思います(INPUT2を使わない場合は無視しても大丈夫だと思います)。

先日、長野県在住の方と2時間半かけて14曲セッションさせていただきました。
この方とは先月もNETDUETTOでセッションさせていただいているのですが、いずれもストレスを感じることなく演奏することができています。
その時の双方の通信環境が大きく影響するので、どちらがよいということは正直よくわかりませんでした。

自粛前に行っていたジャズバーに行くこともできるのですが、人数制限がありまだまだ行きにくい状況が続いているので、当面はオンラインでセッションを楽しませていただこうと思っています。

◆SYNCROOM公式サイト⇒こちら