当連載は、私がレッスンで使用しているメモをまとめたものです。続けて読んでいただくと入門テキストになります。短い練習曲も公開しています。
初心者の方はテキストとして、経験者の方は復習教材としてご利用いただければ幸いです。

音の長さと「音符分割法」

「音符分割法」について

音符分割法」は、模範演奏がなくても楽譜から正しいリズムを読み取ることができるようになる、当教室オリジナルの読譜方法です。
楽曲に合わせて手拍子を打つことのできる方ならどなたでも、十六分音符やシンコペーションを伴うフレーズも模範演奏なしで譜読みできるようになる、たいへん画期的な方法です!

メトロノームの音を設定に応じて図の音符の下に記されているように聞きます。また、なるべくそれぞれの「キ」のタイミングで足を踏むなどして拍の頭(表)をキープするようにします。

キ:通常のメトロノームの一般的な設定です。拍(この場合四分音符)の頭で音が鳴ります。
キコ:1拍を2分割しています。半拍(この場合八分音符)毎に音が鳴ります。
キコカコ:1拍を4分割しています。1/4拍(この場合十六分音符)毎に音が鳴ります。
キココ:1拍を3分割しています。

※メトロノームは、BOSS DB-90,60,30や、iOSまたはOSXアプリのDr.betotteなどをご使用ください。1拍を4分割できる機種であればよいですが、キコココなど、音色の変化がないものは不向きです。

メトロノームの設定方法についてはこちらをご参照ください。
当ブログ記事「ハーモニカ講座#013 メトロノームの使い方( BOSS DB-90)」(動画)

八分音符が中心のメロディ「2分割」

EX.1のメロディの譜読みをします。
この譜例の場合、最も短い音は八分音符になりますので、下記の通りに準備を行います。

準備

メトロノームを「キコ」に設定し、拍子(BEAT)を練習したい曲の拍子に合わせます。(この場合「4」)
テンポは、「キコキコ…」と楽に聞き取れるくらいの速さにします。
(BPM=50~60程度)

図の黒色部分を別紙に描きます。(上の図は、4/4拍子で2小節分)
※青、赤、緑色は記入する必要はありません。
青字の「ピ」、赤字の「キコ」はメトロノームの音を表しています。メトロノームを聞くときに、青字の「ピ」が必ず各小節の最初に来るように、タイミングを合わせて聞く癖を付けてください。
短い方の縦棒(以降、「縦棒」)1本が八分音符(休符)の長さを示しており、横線1本(縦棒2本)で四分音符の長さを示しています。
中央の長い縦棒は小節の区切り線です。

実践


図を参考に、音符一つ一つの音の長さと縦棒の本数を対応させながら、各音符の開始位置の縦棒に符頭(音符[おたまじゃくし]の丸の部分)を描き込みます。

二分音符=八分音符×4個分=縦棒4本分
四分音符=八分音符×2個分=縦棒2本分

四分音符以上の長さになる場合は、図のように縦棒をタイで音の長さ分つなぎます。
縦棒の下に片仮名を記入していきます。ポイントは次の通りです。


・譜頭のついている箇所に音名を書く。
※日頃演奏するときに頭の中で歌っている音名を記します。「タ」など特定の音名でないものや、移動ドでもかまいません。よくわからない場合は音名で記入することをお勧めします。
・「ファ」は少し幅を狭めて書き、他の文字と横幅を合わせるようにする(「ファ」)。
・四分音符以上の長さになる場合、譜頭のついていない箇所には、その音名の母音を書く。
例)「ド」→「オ」、「レ」→「エ」
※「タ」など特定の音名でない場合はその文字の母音(この場合「ア」)を記入。
・母音が4つ以上になる場合は、赤字の「キ」のタイミングから「イチニイ」と書く。音名がわかりにくくなる場合は、図のように下に「(ソ)」と書いておくとよい。
・二分休符の場合は「イチニイ」と書く。

EX.1音符分割法歌唱例

練習No.17

音符分割法歌唱例

模範演奏

チェックポイント

  • 必ず、2分割で記入して譜読みを行ってから演奏してください。
  • メトロノーム(「キコ」に設定)を鳴らし、縦棒の下に記入した片仮名を、メトロノームの音に合わせてまずは読み上げます。(いきなり演奏しようとしない。)
  • 可能であれば、「キ」と「コ」それぞれのタイミングで足を踏みましょう(足でリズムを取る)。
  • テンポは読み上げることが可能な速さに設定してください(超ゆっくりでよい)
  • 周囲が気になる場合は黙読でも可。声を出すことができる場合、可能であればある程度音階を意識して歌いましょう(難しければ音程は多少違っていてもよい)。
  • スラスラと読み上げることができたら楽器で演奏してください。このとき、穴番号などを見て演奏する場合は、記した片仮名の下に書いておくとよいです。
  • スラスラと演奏できたらテンポを上げていきます。このとき、上げてもよいのは最大でも5まで。難しいと感じたり、メトロノームの音と合わなくなった場合は躊躇することなくテンポを下げてください。
    (ここでいい加減に練習してしまうと、それまでの苦労が水の泡になります。)
  • 楽曲などの部分練習としてこの練習をする場合、必ず1,2小節(もしくは1フレーズ)単位で行い、演奏ができるようになったら前後の小節(またはフレーズ)をつなげて通すようにしてください。
    (いきなり最初から最後まで通そうとしない。)「音符分割法」次回に続く・・・