結露していなくてもバルブ交換が必要なとき

ある程度以上クロマチックハーモニカに慣れてくると、バルブの結露(主に吹き音で、音が出にくくなる、所謂「う〜ん、プ」現象)は起こりにくくなると思います。

理由はわかりませんが、生徒さんのレッスンを日々していると、バルブの結露で音が出にくくなるのは初心者の方や口先で吹き吸いする癖のある方(つまり、腹式呼吸での演奏が十分にできていない方)に多いように思います。
(もちろん、バルブの状態によってはそうでない方にも起こりますし、タングブロック奏法の方の場合もまた違ってくると思います。)

ある程度のレベルに達している方にはおわかりいただけるかもしれないのですが、バルブの結露は、いつも以上に「ホ〜」という感じで吹くことで回避できることがあると思っています。
そして、そのまま再現性は出なくなって直ってしまうこともあるのですが、長年バルブを交換していないと音が硬い感じになる場合があると思います。

私の場合、年単位ではありますが、ときどきバルブの結露がなくても主に吹き音でよく使う音のバルブを交換します。
すると、その交換した部分の音が柔らかい感じになります。
昔と違って音が出にくくなってバルブを交換するということがほとんどなくなったのですが、バルブ自体は常に湿気にさらされており、知らないうちに本当に少しずつだとは思いますが劣化してくるのではないかと思います。

結露でバルブ交換をたまにであってもされている場合は必要ないかと思いますが、よく使う5番や7番の吹き音のバルブを年単位で交換していないといった場合は、一度交換してみてもよいかもしれません。音色や吹いたときの感触が柔らかくなると思います。

注) バルブ交換は、サービスキットや交換用バルブを所持していれば比較的簡単に行うことはできますが、注意点を知らないと思わぬトラブルを招きますので、十分な知識を持った上で行ってください。
また、バルブ交換は数枚程度ならすぐに行うことができますが、枚数が多いと時間のかかる作業になってきます。気軽な気持ちで先生や愛好家仲間に依頼することのないようにお願いいたします。