昨年、田中光栄先生にお会いしたときにお聞きして以来、低音が出にくかったり音色の硬い方などを中心にお伝えしていたのがこの「亀の首」です。
顔側の首の皮(皮膚)をやや斜め上に伸ばす(というか、ぴーんと張る)ようにするのがコツのようです。
(顎をわずかにしゃくる感じになるかもしれません。ただし、顎ばかりに頼って負荷がかかりすぎると顎関節症の危険性もあるので基本的には腹筋中心、顎は補助程度ととらえていただいた方がよいように思います。)
そうすると、喉が開きやすくなり低音など出にくかった音が出るようになってきます。
当教室では去年からお伝えしていた内容ではありましたが、低音が出にくく悩んでおられた受講生のKさんが、ある日ふとこの「亀の首」を思い出して大袈裟にやってみられたそうです。
すると、今までよりかなり低音が出やすくなったとのこと。
レッスンの時にうれしそうに報告してくださり、一緒に手をたたいてよろこびました。
コツがつかめると、傍目からそんなに気づかれない程度にさりげなく亀の首をするだけでも、十分低音は出ますし、音もよくなるはずです。
ただし、これだけで100%よくなるわけではないと思うので、唇や口の中、喉の適度な脱力ができていることや腰で吹き吸いすることなど、他のポイントもできていることが重要になってきます。

あともう一つ、いろんな生徒さんのレッスンをしていて気になるのは、もともとの姿勢で顎を引き気味されている方がときどきいらっしゃるのではないか?!ということです。
そういう方の場合、「亀の首」をお伝えして実行していただいても、少し吹いているとまた顎を引いてしまわれて効果がほとんどありません。
先ほどのKさんもこのタイプのように見受けられたのですが、大袈裟に「亀の首」にされることでコツがつかめたものと思われます。
また、そういった方の場合、ご本人が顎が出て変じゃないかと思われているような姿勢(この場合、大袈裟ではない軽めの「亀の首」)でも、意外と正面から見ると不自然に見えなかったりすることも(すべてに当てはまるわけではないですが)。
スタジオに大きめの鏡を用意していて確認していただくこともあり、「あれ?思ったほど変じゃないですよね?!」と驚かれるといったこともあります。

この、「亀の首」を試される場合は、喉や口の中などに不要な力みが出ないように気をつけていただくのと、顎をしゃくることに頼りすぎないことです。特に後者は、無理をすると顎関節症の原因になるのでくれぐれもご注意ください。

注意!!)
上記内容は、私の生徒さんへのレッスン経験と事例等に基づいて記しておりますがあくまで私個人の意見ですので、教室に通われている方は先生のご指導のもと練習に励んでください。独学の方はご自身で判断の上、練習は無理のないようにお願いします。