独学で練習されている愛好家の方から、愛用のハーモニカのピッチが下がってしまってなんとか自分で修理したいのですがどうすればいいですか?とご質問をいただきました。
手順としてはリード交換でなければ一人でできる内容ではあるのですが、、。
長くクロマチックハーモニカをされている方はピンと来ておられるとは思うのですが、危険をはらんでいますよね。
返答に悩んだのですが、だいたい下記のような内容でお答えしてみました。

愛好家○さんの状況
 ・楽器はSuper64 X、T先生の調整品。
 ・6番吹き(ミ)が下がっている。
 ・チュナーは持っていない。
 ・「バルブ」セットは購入済み。

回答
 お持ちのバルブセットというのは、工具もついているものでしょうか?(「サービスキット」といいます)
ピッチが下がっている場合はバルブとは無関係のことが多いです。
(ないこともないですが稀です)
サービスキットがあれば、金色のへらのようなものを該当のリードの下に敷いてやすりでリードの先を削りますが、力でリードを曲げたりずれたりさせてしまう可能性もあるので、ホームセンターに売っている電動ルータ(電池式で980円程度)をおすすめします。
(ピッチが上がることも稀にありますが、その場合はリードの根元を削ります)
ただ、この処置で半年、1年持つこともありますが、すでに音が半音以上下がっている場合や吹いているうちにみるみる下がってくるという場合はリード交換が必要で、
こうなるといちおう工具はありますが専門家を頼った方が絶対いいです。

(工具だけで3万円以上、かつ、使い方等を専門家から学ぶ必要もあり)
あと、いずれにせよチューナは必要です。(ホーナー社製の場合443ヘルツに設定します)
独学で練習されている方の中には、かなりの割合で吹き方の問題でピッチの甘い方がいらっしゃいました。
音楽経験があってかなりしっかりした音感のある方は不要かもしれませんが、そうでない場合はときどきセルフチェックをされることをおすすめします。
うちの教室でも、ピアノなど幼少からされていて私より音楽経験の長い方でもピッチの変化に気づいておられない方は多数いらっしゃいます。

そこで、以下の内容をご確認ください。
 ・お持ちのハーモニカがクロス配列、ストレート配列のどちらであるかを知っていて構造を理解しているか。また、穴番号、音名とリードプレート上のリードの位置を確実に把握できているか。

 ・チューナを使って全音域、吹きも吸いも鳴らし、6番以外の音のピッチが微妙に下がっているということがないか。
 ・視力0.8くらい以上あり(矯正後でもOK)、工具を使うことに慣れているか。

全部満たしていれば、ご自身で修理することも可能かとは思います。」

楽器の修理はとても危険をはらんでいるので、できれば最初のうちは専門家にみてもらい、かつ、ご自身の吹き方なども信頼できる愛好家仲間や先生などにチェックしてもらえることがのぞましいかと思います。
ちなみに、構造や簡単なメンテナンスについては、山内秀紀さんの「まるごとハーモニカの本」に書いてあるので読んでおくとよいです。

ちょっと厳しめの回答になってしまいましたが、楽器のピッチを変えるというのはその後の練習や上達にも非常に大きな影響を与えることなので、慎重になってほしいという思いからでした。
みなさんは楽器の修理をするときはどうされていますか?