実践・分析・理論のバランス

日々生徒さんのレッスンをさせていただくことで、たくさん発見することがあります。
内容は本当にいろいろあるのですが、今回は練習と考えることのバランスについて。

一言で何と表現したらよいのか悩むのですが、「とにかく吹いて練習すること」と、「自分の様子を研究・分析すること」と、「理論を知ること」のバランスとでも言いましょうか、、。

生徒さんと接していてこちらが感心する方が数名いらっしゃるのですが、その方々はお仕事等と両立させながら時間の取れるときにしっかり練習をされ、吹きながらご自身の弱点や傾向をつかみ、疑問点などをレッスンのときに毎回質問してこられます。
こちらがアドバイスさせていただいた鏡をみながらのフォームチェックなども実践されていて、ご自身で問題を解決しようという努力もされている様子です。

3者のバランスというのは大事だと思います。
生徒さんの弱点や傾向を見つけて適切なアドバイスをさせていただくのが私の仕事ではあるのですが、せっかくのアドバイスも練習によってご自身のモノにしていただかなければ意味がありません。
また、弱点や傾向は、こちらから指摘させていただいてもご自身に自覚がないとなかなか改革に取り組もうという気持ちになれないようです。
貴重な時間、なるべく多くのことをこなしたいとは思うのですが、フォームを確認したり、録音して客観的に演奏を聴いてみるなどの時間もまた、大切かと思います。
お忙しければ時間がかかってもいいと思うので、競争ではありませんし、じっくり取り組まれてかまわないと思います。
(その代わりに、それらを覚えておく工夫というのは必要かもしれません。)

練習時間が取れず焦るあまりに、聞くだけで上達する魔法の言葉や方法を期待される方がときどきいらっしゃるように思います。
超カリスマ講師ならそういう言葉もあるのかも?!しれませんが、基本的には稀だと思うのですがどうでしょう?!
もし一言で上達するような「魔法の言葉」があるとすれば、それは、アドバイスを聞いた方の日ごろの努力とその言葉が合致したときにはじめて「魔法」になるのではないかと思います。
私たち講師の仕事というのは、そんなほんのちょっとの手助けを中長期的に続けていくことでサポートさせていただくことなのかなと思っています。

勘に頼りすぎることなく研究・分析をしながら実践(練習)を積むことが大事で、魔法の言葉や方法は日ごろの自分自身の努力から生まれるのだと私は思うのですが、みなさんはどう思われますか??